日本獣医
泌尿器学会認定医による
慢性腎臓病の
セカンドオピニオン

このような
症状ありませんか?

  • 最近尿の量が多い気がする
  • 血液検査のみで腎臓病と言われた
  • 皮下点滴を週に何度もしているが不安がある

院長挨拶

院長 福間 康洋

獣医療も高度化・専門化が進んでいます。総合診療医(ジェネラリスト)としてはもちろん、皮膚科、腫瘍科、腎泌尿器科、外科に関してはより専門的な医療を身近な病院で行うことで、地域のみなさまの幸せな生活が続く手助けになればと考えています。 また、院長としてもスタッフが生き生きと仕事ができる環境を作り、そんな明るい病院の雰囲気が飼い主様に安心感を与えることができるよう、努めております。 そのような、『専門医療をより身近に』と『病院に関わるすべての人・動物にとっての良い病院』を目的にこれからより一層の努力を重ねてまいります。 引き続きよろしくお願いします。

院長福間 康洋

腎臓病について

  • 腎臓病とは?

    「腎臓病」とは、腎臓の機能低下や腎臓にダメージが及ぶ多くの病気を含む総合的な名称です。一言に腎臓病と言っても、もちろんその病気の種類により治療法は大きく異なります。例えば、腎臓病の中の尿細管間質性胃炎であれば悪化しないようなお薬の治療を、臓の腫瘍であれば手術や抗がん剤を、高血圧が腎臓にダメージを与えている場合は血圧を下げる治療を行います。ですので、腎臓病は、腎臓病の中の何なのか?を考えるのがとても重要です。
  • 腎臓病の症状

    腎臓病の症状は様々であり、 元気がない、食欲が減る、吐く、尿の量が多い、尿の色が薄い・血が混ざる、お水を飲む量が多い、 お腹を痛がる、ぐったりしている、発作を起こすなど、その子の腎臓病の種類や病状により様々です。
  • 腎臓病の原因

    腎臓病の原因は、「腎臓病とは?」でも触れさせていただきましたが、膜性腎症、免疫複合体性糸球体腎炎、腎アミロイドーシス、特発性尿細管間質性腎炎、薬剤性尿細管障害、腎盂腎炎、尿管結石、腎臓腫瘍、高血圧性腎症などさまざまな病気があり、その病気の種類により原因も様々です。 そして原因が違うということは、必要な治療も大きく変わってくるということです。
  • 腎臓病の治療方法

    腎臓病の治療は、その原因により様々です。
    高血圧性腎症は、血圧を下げる血圧下降薬を使用します。
    腎盂腎炎は、細菌感染を治す抗菌薬を使用します。
    尿道結石は、カテーテル処置や手術を行います。
    尿管結石は、石が流れるような内科治療や手術を行います。
    腎臓腫瘍は、腫瘍の種類により外科手術や抗がん剤治療を行います。
    薬剤性尿細管障害は、原因となるお薬を止めて治療します。
    免疫複合体性糸球体腎炎は、免疫抑制剤や降圧薬、食事療法を行います。

    最後に、尿細管間質性腎炎(いわゆる「猫の腎臓病」)は、進行抑制の治療から症状緩和のための治療まで多岐にわたります。そしてそれらの治療の必要性の判断は、血圧測定や尿検査など血液検査以外の検査も必要です。

    腎臓病に対しての細かな診断を行うことで、これらの治療を適切に判断・実施できます。 そして原因が違うということは、必要な治療も大きく変わってくるということです。

当院の特徴

  • Point 1認定医による
    腎臓病治療

    当院には、日本獣医腎泌尿器学会の認定医が在籍しています。
    認定医は、腎泌尿器学会や認定医講習を受け、犬や猫の腎臓病、膀胱疾患、尿管・尿道疾患に対しての知識を持った獣医師です。
    それらの知識・経験を持って、最適な検査・治療を行なっていきます。
  • Point 2詳細な検査による
    腎臓病の判別と治療

    当院で、腎臓病を疑う場合に行う検査は、血液検査、尿検査、超音波検査、レントゲン検査、血圧測定、腎生検などになります。
    血液検査では腎臓の数値を確認するだけでなく、リン・カルシウム・電解質の評価、FGF-23などを追加で評価する必要があることもあります。
    また超音波検査では、腎臓などの形態評価を行いますがこれも病院や獣医師で差が生じるものでもあり、当院の獣医師は腫瘍科認定でもあるので、超音波検査で腫瘍の評価もよりしっかりと行います。
    また血圧測定や尿検査ももちろん重要で、尿検査は腎臓病の悪化原因ともなる尿タンパクについてもしっかりと評価をします。
    最後に腎生検は腎臓の一部をとる検査で実施施設が少ないですが、必要な状況であれば検査の選択肢として提案させていただきます。
  • Point 3必要十分な治療

    当院は検査結果やご家族との相談のもと、必要な治療をしっかり行うことに努めています。
    例えば、慢性腎臓病に対して必要以上の皮下点滴を行うと塩分の過剰摂取になり(皮下点滴で使う250mlのバッグには味噌汁1杯以上の塩が入っています)、腎臓負荷や尿中カルシウム濃度の増加を招くリスクがあります。猫の慢性腎臓病で皮下点滴を行う目的は脱水の改善であり、IRISのステージ分類でのステージ3からの適応になることが多いです。また、食事療法や薬に関しても同様に検査結果からその治療が必要かを判断する必要があります。動物個体個体の評価をしっかり行い、それに応じた適切な治療を行なっていくのが理想の治療と考えています。

治療の流れ

  • step1

    受付・問診受付・問診

    受付いただきましたら、スタッフから問診させていただきます。どのような症状がいつごろからあるのかお伺いさせていただきます。尿をお持ちいただいている方はスタッフにお渡しください。
  • step2

    身体検査

    脱水がないか、痩せていないか、膀胱の尿の溜まりは正常か、他の異常がないか確認していきます。
  • step3

    検査

    症状や状態に応じて、血液検査、尿検査、超音波検査、血圧測定などを提案させていただき、相談の後検査を実施します。ただ尿道閉塞などで重症の場合、救命行為として最小限の説明の後、状態を安定させるために酸素吸入や一部の検査・処置を先に実施する場合もあります。
  • step4

    検査結果の説明・治療方針のご相談

    検査結果に応じて、内科治療、食事療法、外科治療など必要な治療を提案させていただき、相談の中で治療方針を決めさせていただきます。重度の腎臓病で、点滴治療や集中管理が必要な場合は、入院のご提案させていただくことがあります。
  • step5

    お会計・次回の予約

    お会計、お薬のお渡し、説明資料のお渡しは受付からさせていただきます。次回の再診目安もお伝えさせていただきます。
  • 犬の腎臓病について

  • 猫の腎臓病について

  • 慢性腎臓病

    犬の慢性腎臓病は、様々な原因で3ヶ月以上腎臓に問題が生じた時の総称です。原因としては、糸球体腎炎や尿管結石、腎臓腫瘍など様々です。当院では、血液検査で腎臓の数値が上がっていることだけでなく、なぜ上がっているのかを詳しく確認します。エコー検査、追加の血液検査、尿検査、血圧測定などを行い、慢性腎臓病とその原因を診断します。そして、慢性腎臓病の管理だけでなくその原因に対しても治療を行うことで、腎臓機能の回復や温存、そして全身状態の改善を達成できると考えています。
  • 尿路結石症

    尿は腎臓で作られたのち、尿管⇨膀胱⇨尿道を通って体の外に排泄されます。その通り道に、尿の成分を元にした石が作られるのが尿路結石症で、できる部位により尿管結石・膀胱結石・尿道結石と名前が変わります。この結石は、尿が出なくなったり炎症を起こしたりと様々な悪さをします。治療は、石を溶かす内科治療や溶けない石に対して行う外科治療があります。当院では、これら全てに対して外科治療を行うことができ、またSUBという特殊なステント手術も行うことができます。
  • 腎盂腎炎

    腎盂腎炎は、腎臓に細菌が感染することで起こる病気です。症状は、元気・食欲の低下、発熱、虚脱などです。尿や血液から、菌が腎臓にいくことで発症すると考えられています。緊急の対処が必要な場合もあり、当院では血液検査、尿検査、エコー検査、細菌培養検査を行い、迅速に診断し早期の治療を目指します。治療は、注射による抗生剤の投与と点滴などによる全身状態の改善を目的として、入院治療を勧める場合が多いです。
  • 慢性腎臓病

    猫の慢性腎臓病は、様々な原因で3ヶ月以上腎臓に問題が生じた時の総称です。原因としては、間質性腎炎や尿管結石など様々です。当院では、血液検査で腎臓の数値が上がっていることだけでなく、なぜ上がっているのかを詳しく確認します。エコー検査、追加の血液検査、尿検査、血圧測定などを行い、慢性腎臓病とその原因を診断します。そして、慢性腎臓病の管理だけでなくその原因に対しても治療を行うことで、腎臓機能の回復や温存、そして全身状態の改善を達成できると考えています。
  • 尿路結石症

    尿は腎臓で作られたのち、尿管⇨膀胱⇨尿道を通って体の外に排泄されます。その通り道に、尿の成分を元にした石が作られるのが尿路結石症で、できる部位により尿管結石・膀胱結石・尿道結石と名前が変わります。この結石は、尿が出なくなったり炎症を起こしたりと様々な悪さをします。治療は、結石を溶かす内科治療や溶けない結石に対して行う外科治療があります。当院では、これら全てに対して外科治療を行うことができ、またSUBという特殊なステント手術も行うことができます。
  • 特発性膀胱炎

    特発性とは原因がはっきりとしないという意味で、若い猫の膀胱炎のおよそ60%は特発性膀胱炎だという報告もあります。膀胱自体に炎症が起こりやすい、膀胱の痛みを感じやすい、などが原因と考えられています。また、この特発性膀胱炎はストレスによっても悪化することがあります。当院では、ストレス対策も含めた環境改善、トイレ改善などの、多面的な環境改善(Multimodal Environmental Modification:MEMO)を主体とした治療方法を提案させていただきます。

料金について

※表示価格は全て税込価格です。

検査費用

尿検査 3,300円~
膀胱エコー 3,300円~
腎臓病への総合的な検査 33,000円~

治療費用(体重により変動します)

膀胱炎:軽度 4,600円~(内服2種類2週間)
慢性腎臓病への
進行抑制治療
6,100円~(内服1種類2週間)
慢性腎臓病への
リン吸着剤
4,000円~(内服1種類2週間)
重度腎不全 入院治療を勧める場合もあり、状態により概算をお伝えします。
  • 犬の症例紹介

  • 猫の症例紹介

トイプードル 10歳
蛋白尿の原因究明、
治療を主訴に来院

来院理由

当院来院の前に、2つほど病院を受診しており尿タンパクの改善が見られないので来院されました。
  • 初診時

    ・腎臓への総合的な検査を行い状況をしっかり整理しました。血液検査、血圧測定、エコー検査、尿検査を実施。

    ・尿タンパク(UPC:8.6(正常<0.4))と高血圧を確認したので、
    飲み薬をテルミサルタンに変更し、食事療法(低タンパク食)を開始しました。

  • 2回目来院時

    ・尿タンパクは改善しており(UPC:1.7)、血圧の改善は部分的でした。
    尿検査と血圧測定を実施。

    ・血圧を下げる治療を強化するため、降圧薬を追加しました。

  • 3回目来院時

    ・尿タンパクは改善しており(UPC:1.0)、血圧の改善も十分でした。
    尿検査と血圧測定を実施。

    ・経過は問題なしと判断し、治療を継続しました。

  • 4回目来院時

    ・尿タンパクは正常値まで改善しました。(UPC:0.38)
    尿検査を実施。

    ・経過は良好で、治療を継続しました。

猫 XX歳
尿管結石の猫

来院理由

元気と食欲が低下して、嘔吐の症状も見られる。他院で行なった治療にも反応しない。
  • 初診時

    当院受診時に、触診上の腫れた腎臓が触れたので血液検査とお腹のエコー検査をさせていただきました。
    その結果、血液検査では腎臓の数値が基準値ないですが高めの値でした。
    (片方の腎臓が頑張っていれば、血液検査上の腎臓の数値は問題ないことも少なくないです)
    お腹のエコー検査で、片側の腎臓の腫れと尿管の拡張が見られ、尿管の中に尿管結石が詰まっているのが確認されました。
    尿管結石による体調の変化であると診断し、ご家族に説明したところまずは点滴による治療をして支持療法をしている間に手術の実施を考えたいとのことで、まずは内科治療から開始しました。

  • 2日目

    尿管の石に変化は見られなかったので、相談の結果SUBシステムによる手術を行うことになりました。
    (SUBシステム:腎臓と膀胱を人工の管でつなぐ手術で、腎臓や尿管に石が複数ある場合、麻酔時間の短縮も目的とする場合に行います。)

  • 手術後

    術後の経過は良好で、腎臓の数値もより改善し、エコー検査でも腎臓の腫れは改善しました。
    体調の改善も順調で、入院3日目に退院となりました。

  • その後

    定期検査でも問題なく、石を出来にくくする食事療法と定期的なSUBの洗浄で通院されています。

犬の腎臓疾患

  • 急性腎障害
  • 慢性腎臓病
  • 腎盂腎炎
  • 尿石症
    (腎臓、尿管、膀胱、尿道)
  • 膀胱炎
  • 腎臓腫瘍
  • 糸球体腎炎
  • 膜性腎症

猫の腎臓疾患

  • 急性腎障害
  • 慢性腎臓病
  • 多発性嚢胞腎
  • 腎盂腎炎
  • 尿石症
    (腎臓、尿管、膀胱、尿道)
  • 腎臓腫瘍
  • 糸球体腎炎
  • FIP