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「ポメラニアンの毛が一部分だけ薄くなってきた」
「サマーカット後から、いつまで経っても毛が戻らない」
「かゆがっていないのに、体の毛だけがごっそり抜けている」
ポメラニアンのこのような変化に気づき、不安を感じている飼い主様も多いのではないでしょうか。
ポメラニアンは被毛が豊かな犬種である一方、脱毛トラブルが起こりやすい犬種としても知られています。
脱毛があると「皮膚病?」「ホルモンの病気?」「もう生えてこないの?」と心配になりますよね。
今回は、犬のポメラニアンに見られる脱毛の原因や特徴、考えられる病気、受診の目安まで詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の被毛の変化に気づいたときの判断材料にしてください。
ポメラニアンは、ダブルコートと呼ばれる被毛構造をしています。
柔らかい下毛(アンダーコート)と、硬めの上毛(オーバーコート)が重なり合うことで、ふんわりとした毛並みが保たれています。
この構造は寒さに強く、見た目にも美しい反面、毛の生え変わりの仕組みが乱れると、被毛が回復しにくいという特徴があります。
具体的には、
といった傾向です。
これらが重なることでポメラニアンの脱毛が長く続いてしまうことがあります。
また、ポメラニアンでは皮膚炎やかゆみを伴わずに脱毛だけが進行するケースも。
飼い主様が「かゆがっていないから大丈夫かな」と考えて、病院への受診が遅れてしまうことも少なくありません。
ポメラニアンの脱毛には、次のような特徴が見られることが多いです。
「元気食欲はあって痒くもなさそうなのに、毛だけが減っていく」
この点が、ポメラニアン脱毛のいちばんの特徴であり、飼い主様を悩ませやすいポイントです。
ポメラニアンの脱毛でよく知られているのが、毛周期停止と呼ばれる状態です。
はっきりとした原因が特定できないことから、「アロペシアX」と呼ばれることもあります。
アロペシアXでは、
といった変化が起こります。
皮膚の炎症や感染が見られないにもかかわらず、被毛だけが回復しにくくなる点が特徴です。
見た目の変化が中心となるため、病気としての重症感が分かりにくいこともあります。

ポメラニアンの脱毛は、必ずアロペシアXだと判断してしまうのは危険です。
似た症状を示す病気もあるためご紹介していきましょう。
これらの病気では、脱毛に加えて
などの全身症状が見られることがあります。
などは、かゆみや赤みを伴う皮膚病です。
かゆみがひどい場合はアロペシアX以外の皮膚病を疑いましょう。
ポメラニアン脱毛のきっかけとして多いのが、サマーカット後に毛が生えなくなるケースです。
短く刈ることで、
といった影響が出ることがあります。
すべてのポメラニアンに起こるわけではありませんが、体質によっては脱毛が固定化することもあるため注意が必要です。
ポメラニアンの脱毛が見られる場合、動物病院では次のような点を確認します。
必要に応じて、
を行い、治療が必要な病気が隠れていないかを確認します。
アロペシアXの場合、毛を完全に元通りにすることが難しいケースもあります。
そのため治療の目的は、
ことになります。
症状や体質に応じて、
を組み合わせ、長期的に管理していきましょう。
次のような変化がある場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
「毛が抜けただけ」と思っていた変化の裏に、治療が必要な病気が隠れていることもあります。

ポメラニアンの脱毛は、犬種特有の体質や毛周期の乱れによって起こることがあります。
とくに脱毛症Xでは、かゆみが少ないまま被毛だけが減っていくため、判断が難しくなりがちです。
当院では、ポメラニアンの脱毛を含む皮膚トラブルに対して、検査から治療、長期的な管理まで丁寧に対応しています。
被毛の変化が気になる場合は、ぜひ一度ご相談ください。
大阪府吹田市の動物病院
ESSE動物病院吹田