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猫の脱毛に悩まれたことのある飼い主様はいらっしゃいませんか?
猫の脱毛は、気づいたときにはある程度進んでいることも多く、「これって病気?それともよくあること?」と判断に迷われる飼い主様が少なくありません。
猫は皮膚トラブルを隠しやすい動物です。
そのため、脱毛は体からの重要なサインであることもあります。
今回は、猫の脱毛症について、考えられる原因や病気、受診の目安まで詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛猫の被毛の変化に気づいたときの参考にしてください。
猫の脱毛症とは、毛が自然に抜け落ちたり、生えてこなくなった状態を指します。
重要なのは、猫の脱毛には大きく分けて以下の2つのタイプがあるという点です。
この2つのタイプは見た目だけでは区別がつきにくいことも多いです。
また、猫の脱毛は「皮膚はきれいなのに毛がない」というケースも珍しくありません。
猫の脱毛は、次のような部位に目立つことが多いです。
とくにお腹や内股のつるっとしたタイプの脱毛は、皮膚病だけでなく行動やストレスが関係していることもあります。

猫の脱毛症は原因がひとつとは限りません。
ここでは代表的な原因を順に見ていきましょう。
猫の脱毛症で非常に多い原因が、アレルギー性皮膚炎です。
これらがあると、かゆみや違和感から過剰に舐める行動が起こり、結果として脱毛が目立つようになります。
猫は犬と違いかゆみを「掻く」よりも「舐める」ことで表現します。
猫がいつも通りグルーミングしているように見えても、実は不快感を感じている場合があることに注意が必要です。
猫特有の脱毛原因として重要なのが、過剰グルーミングです。
猫は環境の変化やストレスにとても敏感な動物です。
こうした出来事をきっかけに、猫が同じ部位を舐め続けて脱毛してしまうことがあります。
この場合、皮膚に赤みや炎症がほとんど見られないまま脱毛していることも多くあります。
心因性の脱毛の場合は「病気じゃなさそう」と見過ごされやすい点が特徴です。
猫でも皮膚の感染症によって脱毛が起こることがあります。
円形の脱毛やフケ、かさぶたを伴う場合は、感染症の可能性も考えます。
人にうつる可能性がある病気もあるため、早めの診断が重要です。
猫の皮膚糸状菌症についてはこちらの記事もご覧ください。
https://esse-animal-cl.com/blog/symptom/column14/
頻度は高くありませんが、
などが背景にあり、脱毛が起こることもあります。
この場合は、脱毛以外にも元気消失や体調変化を伴うことが多いです。
猫の脱毛症で注意したいのは、必ずしも強いかゆみを伴わないという点です。
このような状態でも、ストレスや違和感によるグルーミングが原因になっていることがあります。
猫の様子を見て「かゆがっていないから大丈夫」と判断せず、脱毛の範囲や進行を観察することが大切です。
猫のストレスによる脱毛は、「毛が抜けているだけ」に見えることが多く、つい様子を見てしまいがちです。
しかし、この脱毛は猫が強い違和感や不安を感じ、それを舐める行動で紛らわせている結果として起こっています。
同じ場所を舐め続けることで皮膚のバリア機能が低下し、細菌や真菌による二次的な皮膚炎を併発することも少なくありません。
また、ストレスが解消されないまま時間が経つと、舐める行動そのものが習慣化し、原因が軽減しても脱毛が続いてしまうケースもあります。
「皮膚がきれいだから大丈夫」と判断せず、脱毛が続く場合は早めに原因を探ることが、悪循環を防ぐうえでとても重要です。
猫の脱毛症が疑われる場合、動物病院では次のような点を確認します。
必要に応じて、
を行い、原因を一つずつ絞り込んでいきます。
猫の脱毛症では、脱毛そのものを止めることよりも、原因を見つけて取り除くことが治療の中心になります。
猫の性格や生活環境に合わせた対応が重要になります。
次のような変化が見られる場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
脱毛は、猫が出している数少ない「不調のサイン」のひとつです。

猫の脱毛症は、皮膚病だけでなく、アレルギーやストレスなど、さまざまな原因が関係して起こります。
見た目だけで判断するのが難しいからこそ、原因を正しく見極めることが大切です。
当院では、猫の脱毛症を含む皮膚トラブルに対して、検査から治療、生活環境のアドバイスまで丁寧に対応しています。
被毛の変化に気づいた際は、お早めにご相談ください。
大阪府吹田市の動物病院
ESSE動物病院吹田