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「トリミング後から皮膚を痒がる」
「ニキビダニと診断されたけど、人にもうつるのか心配」
「皮膚炎で治療してるけどなかなか治らない」
このようなことを不安に感じる飼い主様は多いでしょう。
犬の皮膚病は原因がひとつとは限らず、治療をしていても改善に時間がかかることがあります。
その中のひとつが「ニキビダニ症」です。
ニキビダニ症は、健康な子の皮膚にもいる「ニキビダニ」による皮膚病です。
犬のニキビダニが人にうつることはありません。
トリミングや環境の変化をきっかけに症状が目立つこともあり、皮膚炎として治療されているケースもあります。
今回は、そんな犬のニキビダニ症について獣医師が詳しく解説します。
ぜひ最後までよんで、愛犬の皮膚を守るヒントにしてください。
ニキビダニ症とは犬の毛の根本の毛包(毛穴)に寄生している「ニキビダニ」が増えることにより引き起こされる皮膚病のことです。
ニキビダニは主に毛穴の中で増え、顔周りや足先の脱毛や赤みなどの症状を引き起こします。
ニキビダニは、実は健康な犬の皮膚にも普段から存在している常在寄生虫です。
通常は問題を起こしませんが、免疫のバランスが崩れたときに数が増え、皮膚症状として現れます。
そのため、「どこかからうつった」「汚れていたから増えた」というものではありません。
ニキビダニ症は、体質や遺伝的に発症しやすいといわれる犬種がいます。
発症しやすい犬種は以下の通りです。
ニキビダニ症は一歳未満の子犬での発症が多いですが、成長して免疫機能が整うとともに症状も落ち着くことが多いです。
一方で免疫が低下するなどの理由により7歳以上の成犬で発症するケースもあります。
飼い主様の中には「不潔だったからニキビダニ症になったのかな?」などと不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実際の診察でも「ちゃんと世話していないせいでニキビダニ症になったのかも?」といったご相談をよく受けます。
もちろん、不衛生な環境はさまざまな皮膚の病気を引き起こすことがあるため、清潔にしておくことは大切です。
しかし、犬のニキビダニ症は、飼育環境や清潔さが直接の原因ではありません。
主に、次のような要因が重なったときに発症します。
また、ニキビダニは生後まもない頃に母犬から子犬へ自然に移行します。
成犬同士でうつることはなく、人に感染することもありません。
ニキビダニ症の症状は体の一部分だけに症状がでるようなものから全身に広がってしまうものまでさまざまです。
初期には、次のような変化から始まることが多くあります。
病気が進行すると、次のような症状が見られることもあります。
ニキビダニ症そのものは、強いかゆみが出ないことも多い病気です。
ただし、皮膚のバリア機能が弱くなることで細菌感染を併発すると、強いかゆみやジュクジュクとした炎症が出てきます。
このような変化があれば、早めに動物病院を受診しましょう。
犬のニキビダニ症の治療方法は、駆虫薬の投与が一般的です。
駆虫薬には飲むタイプの薬と注射による薬があります。
犬のニキビダニ症の治療薬は近年安全性が高く効果の安定した飲み薬が広く使われるようになり、以前より治療がしやすい病気になりました。
細菌感染を併発している場合には、
などを組み合わせた治療が必要です。
また、高齢で発症した場合や、再発を繰り返す場合には、免疫低下や内分泌疾患など、背景に別の病気が隠れている可能性もあります。
「皮膚の病気だから深刻じゃないかも」と放置せずに早めに動物病院へ相談しましょう。

犬のニキビダニ症は、治療と合わせて皮膚の状態を整える日々の管理がとても大切です。
適切な治療と管理を行えば、ニキビダニ症の予後は良好といわれています。
では具体的にどのようなことを意識したらいいでしょうか?
それぞれ紹介していきましょう。
症状が軽くなったからといって自己判断で治療をやめてしまうと、ニキビダニが残っていて再発することがあります。
必ず獣医師の指示を受けながら、完治するまで治療をつづけましょう。
再発や悪化を防ぐためには皮膚環境を清潔にし皮膚のバリア機能を高めることが大切です。具体的には薬用シャンプーで毛包内の洗浄をすることが効果的です。
ニキビダニは皮脂などを栄養として増えています。
シャンプーでしっかりと毛穴まで洗うことで皮膚を清潔に保ち、皮脂を減らすことでニキビダニが増えにくく細菌感染もふせぐことができます。
ただし、洗いすぎは逆効果になることもあるため、シャンプーの種類や頻度は獣医師と相談しましょう。
シャンプーで洗浄を行った後は、しっかり乾かす事も大切です。
細菌はジメジメした高温多湿な場所を好むため、シャンプー後にしっかりと乾かしてあげる事で二次的な細菌感染を防げます。
栄養不足やストレスは免疫低下につながり、ニキビダニが増える要因になります。
規則正しい生活、適切な食事、適度な散歩などの運動によりストレスを減らす環境づくりを心がけましょう。

犬のニキビダニ症は、不潔だから・世話が足りないから起こる病気ではありません。
免疫機能や環境の変化などの要因によって発症します。
初期は「少し毛が薄い」「赤みがある」程度の変化から始まることも多く、飼い主様も様子を見てしまいがちな病気です。
ニキビダニ症は早めに気づいて対処することで、重症化を防ぐことができます。
皮膚の変化が気になるときは、自己判断せずに動物病院を受診しましょう。
当院では犬のニキビダニ症をはじめとする皮膚病の診療に力を入れています。
愛犬の皮膚トラブルでお困りの際は、お気軽にご相談ください。
大阪府吹田市の動物病院
ESSE動物病院吹田