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肥満細胞腫は猫において全腫瘍の2〜15%を占める一般的な腫瘍で、皮膚型と脾臓型と腸管型があります。
⽪膚型の場合、⽪膚のしこり、⾚み。脾臓型の場合、元気・食欲の低下、嘔吐、下痢などの症状を⽰す事があります。
皮膚型は、猫の⽪膚に発⽣する腫瘍で2番⽬に多く、頭頸部に発生することが多いです。⽪膚型で悪性度の低いものはゆっくりとした経過を⽰す事が多いです。
脾臓型の肥満細胞腫は、皮膚に転移することもあり皮膚に肥満細胞腫が多発している場合は、脾臓型の肥満細胞腫の転移を疑う必要があります。また脾臓型は、肥満細胞血症を伴っていることもあります。
細胞診検査で肥満細胞を確認することで確定診断とすることができます。
しかし低分化の肥満細胞腫は、顆粒が目立たないこともあり、その時は一部もしくは全体を切除し病理組織検査を行い確定診断を出します。
内臓型の肥満細胞腫は、細胞診検査をすることで大量出血を起こすリスクもあるため、細胞診検査を行うか慎重に判断する必要があります。
細胞診検査などで脱顆粒し、浮腫や紅斑が見られた場合は速やかに抗ヒスタミン薬を投与します。
皮膚型の場合は、外科手術により良好な経過が期待できるため外科切除を行います。
脾臓型も皮膚転移などを起こしている症例でも、外科摘出により経過がいい報告もあるため、可能であれば外科摘出を検討します。
外科手術が行えない症例や外科切除後の化学療法で、イマチニブやトセラニブといった分子標的薬を使うことができます。
また当院で新しく始めた、肥満細胞腫に有効な治療法である電気化学療法は、下記のページで詳しく解説しています。