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腎細胞癌は、腎臓細胞が癌化した悪性腫瘍です。
腎臓に発生する腫瘍は悪性腫瘍が多いとされていますが、その中でも腎細胞癌が最も多いと言われています。
両側の腎臓に発生することもありますが、通常は片側の腎臓のみが腫瘍化する場合がほとんどです。
臨床症状は、食欲不振や体重減少などではっきりとしない症状が見られます。
その為、お腹が膨れてきたといった主訴で来院され偶然発見されるケースが多いです。
ただし腎盂(腎臓の中の尿が貯まるところ)に発生した場合は、血尿症状が発生することがあります。
腫瘍が進行してサイズが大きくなると、腹腔内出血や多臓器の圧迫による症状が表れます。
転移部位は肺が最も多く、続いて所属リンパ節、肝臓、副腎などに転移します。
好発犬種は、パピヨンやミニチュアダックスフンドと言われており、
この2犬種で全体の1/3を占めています。
腹部X線検査や超音波検査、尿検査などを行います。
また病巣がはっきりしない場合や転移の確認のために、CT検査でを行うこともあります。
確定診断は、外科的手術により摘出したもので病理学的検査を行います。
摘出可能な腫瘤であれば、第一選択は外科手術による摘出です。
外科摘出の術前検査には、
腎動静脈の位置を把握する為の造影剤を用いたCT検査も重要となります。
摘出が難しい場合は
分子標的薬であるパラディアを投与する場合もあり、その有効性も一部報告されています。