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大阪府吹田市・豊中市・箕面市の皆さん。こんにちは。ESSE動物病院の院長 福間です。
今回は耳の中に炎症が起こる病気、外耳炎について説明します。
外耳炎は痒みの治療において、とても重要な病気の一つだと思っています。
『治療をしているが痒みが治らない』という理由で来院される方が多く、そのようなセカンドオピニオンへの治療において当院は9割以上の患者さんが来院時よりも痒み症状が改善したと言われています。
その治療効果の一つの理由としては、外耳炎に対してしっかりと診断し治療を行っていることがあると思っています。
外耳炎の治療が不十分だと、全身の痒み症状が増すこともあるからです。
そんな外耳炎を今回は書いていこうと思います。
内容は、
・外耳炎とは?
・何が原因?
・悪化要因って?
・耳の内視鏡(オトスコープ)で見てみると・・・
・治療はどうするの?
・まとめ
といった感じで書いていきます。
外耳炎とは鼓膜よりも外側の耳の壁の皮膚に炎症が起こる皮膚病を言います。
赤く腫れたり、大量の耳垢がでたり、痒みや痛みが生じることもあります。
一番多いのは、アトピーや食物アレルギーなどのアレルギー性皮膚炎の一つの症状として発症することが多いと感じています。
他には、異物(ノギなど)やミミダニが原因であることもあります。
外耳炎には悪化要因があります。
この悪化要因とは、直接の原因とまでは言えないが外耳炎を起こしやすくする、または発症した外耳炎を悪化させると考えられていることです。
これには、皮膚常在菌である細菌やマラセチア(かびの一種)といったものの増殖や、過剰な耳掃除、大量の耳毛、湿度や温度などの環境などが挙げられます。
ところで、実際の外耳炎の耳の中はどのようになっているのでしょうか?
気になりませんか?
実際の画像を載せます。
上の写真の黒矢印から覗いた写真が、下の写真になります。
上の二つの写真は同じ日の同じ外耳炎の耳の画像です。
洗浄前の写真は黒い耳垢がべっとりついています。洗浄後はこれが綺麗になくなっているのがわかるかと思います。
動画も下に載せておくので、興味がある方はぜひ見てみてください。
外耳炎の治療はどうすればいいのでしょうか?
よく聞くのは、「耳に薬を入れます」です。
これは間違ってないと思います。
薬の細かい種類は置いておくとして、外耳炎の耳は炎症をとってあげる必要があるので、点耳薬で炎症をとる治療は必要だと思います。
ただここで大事なことが一つあります。
先程の耳垢がついた耳に薬を入れて、その薬は耳の壁の皮膚にしっかりと付きそうですか?
私は、あれだけの汚れがあれば点耳薬の効果は十分に発揮されないだろうと思います。
ですので、写真で示したようにしっかり耳の掃除をします。
当院は、耳の洗浄方法もこだわっています。皮膚科専門医の洗浄方法を真似て、なるべく同じように掃除をしています。
耳垢溶解液で耳垢を溶かして落ちやすくして、時にはカテーテルを使って奥の耳垢までしっかり洗浄します。
そうすることで、点耳薬による治療の効果を最大限に高めることができると思っています。
(当院は、これらを基本的に無麻酔で行います。)
また点耳薬も少しだけ言及すると、
耳の奥、鼓膜の手前まで届かせようとするとネットリしたお薬よりもサラサラの液体のお薬の方がいいと思っています。
外耳炎は、様々な原因で起こる病気です。
症状は、中等度から重度の痒みを起こし動物の負担になる病気です。
治療には、原因への治療に加えて適切な耳洗浄と適切な薬による点耳薬治療が必要です。
適切に治療すれば、痒みは驚くほど軽減されることもあります。
動物の痒み症状でお悩みの方は、一度当院までご相談ください。
ESSE動物病院 院長 福間
大阪府吹田市青山台2−1−15(北千里駅から徒歩8分)
駐車場は10台以上あります。(豊中市、箕面市、茨木市、摂津市からも車で来院しやすいです)
皮膚科(アレルギー、アトピーなど)、腫瘍科(がん)、循環器科(心臓病、腎臓病)、外科手術(麻酔管理と痛みの管理をしっかり行います)を得意としています
健康診断、予防接種、フィラリア・ノミダニ予防、避妊・去勢手術も行います。ご相談ください