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大阪府吹田市・豊中市・箕面市の皆さん。こんにちは。
大阪府吹田市のESSE動物病院の院長 福間です。
皆さんはワンちゃん・ネコちゃんの身体に「しこり」を見つけたことはありませんか?私たち人間がそうであるように、身体に異常なしこりができると「がん」のような病気を心配してしまいますよね。少なくとも何かしたらの異常があることに間違いはありませんので、気になった時点で動物病院を受診することをお勧めしますが、今回はそんな愛犬の身体にできた「しこり」の良性・悪性の見分け方について書いていきます。
結論からいうと、犬・猫の身体にできた「しこり」が良性か、悪性であるかはいろんな検査を行って最終的に判断することもあり、見た目のみでの判断は難しいこともあります。これからご紹介する良性腫瘍の特徴・悪性腫瘍の特徴に当てはまっていたとしても、精密検査によって全く異なる結果が出ることもあります。ですから、愛犬の身体にできたしこり・腫瘍が気になる場合は、必ず動物病院を受診するようにしてください。もちろん、日常的に発生して、すぐ治るようなデキモノ・しこりであれば、それほど心配する必要はありません。
しこりとは、皮膚の表面やそのすぐ下の脂肪などの部分が硬くなった状態を言います。皆さんの身体にもそうしたしこりができたり、消えたり、あるいは数年以上存在し続けている場合もあることでしょう。つまり、皮膚に生じる「しこり」自体はそれほど珍しいものではなく、それはワンちゃんも例外ではありません。ただ、そのしこりの色や形、大きさ、周囲組織の変化によっては、治療を要するような「腫瘍」である可能性があることもあります。
良性のしこり・腫瘍には、小さいものが多かったり、痛みを伴わず、進行が緩やかなものが多いです。多少腫れて、赤みを帯びるようなこともありますが、症状は軽度に収まります。また時に自然に消えてなくなることもあります。
そんな良性のしこり・腫瘍としては、以下の病気が疑われます。
・乳頭腫
・皮脂腺腫
・皮膚組織球腫
・脂肪腫
これらは良性の腫瘍であり、積極的な治療が必要ないことも多いです。病態によっては外科切除などが必要となることもあります。
・膿瘍
・アポクリン嚢胞
・血種
・表皮嚢胞
これらは皮膚の増生や炎症性病変に分類される病態で、しこりが認められることがあるものの、「腫瘍」とは異なります。
治療はそれぞれ異なりますが、膿瘍など痛みがあるシコリに関しては腫瘍でなくても早急な治療が必要なこともあります。
悪性の皮膚/皮下腫瘍は、サイズが大きい、早いスピードで大きくなる、などの傾向があります。しこりに触った際、ゴリゴリとした感触が認められる場合は、悪性の可能性を考えなければいけません。。そんな悪性のしこり・腫瘍としては、以下の病気が疑われます。
・リンパ腫
・乳腺癌
・軟部組織肉腫
ここまで、犬・猫のしこり・腫瘍の良性・悪性の見分け方について解説してきましたが、正確な診断を下すには動物病院での検査が必要です。動物病院では犬のしこり・腫瘍を「細胞診(さいぼうしん)」で検査します。細い針を刺して、病変から細胞を一部採取し、顕微鏡で調べます。それでも確実な診断が行えない場合は、組織の一部あるいは全部を切除して「組織検査(そしきけんさ)」を行います。時に全身麻酔や局所麻酔が必要で、多少の負担のかかる検査・治療となりますが、しこり・腫瘍の状態を正確に把握するためにとても重要な検査になります。
このように、愛犬の身体にしこりができたら、その性状を確認するとともに、できるだけ早く動物病院を受診するようにしてください。明らかに良性のしこりと思われるものであっても、専門家が診たら悪性であることが判明することもあります。
大阪府吹田市青山台2−1−15(北千里駅から徒歩8分)
駐車場は10台以上あります。(豊中市、箕面市、茨木市、摂津市からも車で来院しやすいです)
皮膚科(アレルギー、アトピーなど)、腫瘍科(がん)、循環器科(心臓病、腎臓病)、外科手術(麻酔管理と痛みの管理をしっかり行います)を得意としています
健康診断、予防接種、フィラリア・ノミダニ予防、避妊・去勢手術も行います。ご相談ください