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「最近、家の猫が耳をかゆそうにしていることが多い」
「耳の周りが出血して荒れてしまっている」
このような猫の耳のトラブルでよくある原因にミミヒゼンダニが挙げられます。
ミミヒゼンダニとは猫の耳に寄生することで強いかゆみや炎症を引き起こすダニの一種です。
ミミヒゼンダニは日本国内どこでも感染のリスクがあり、決して珍しくありません。
今回の記事ではミミヒゼンダニによる耳のトラブルに関してご紹介します。
猫を飼っている方はぜひ最後までお読みいただき、ミミヒゼンダニの適切な対処について学んでいきましょう。
ミミヒゼンダニとは耳の中に寄生するダニの一種です。
ミミヒゼンダニは外耳道と呼ばれる耳の入口から鼓膜の間にかけて寄生します。
体長は0.3mm程度と非常に小さく、肉眼では確認することができません。
ミミヒゼンダニは猫の耳の中で分泌物や角質を食べることで繁殖し、さらに増殖します。
外耳道に住みついたミミヒゼンダニは猫の耳にさまざまな症状を引き起こします。
ミミヒゼンダニがうつる経路は
に分けられます。
特に屋外で生活する猫同士で感染が広がることが多いです。
親子同士でグルーミングしている時にうつってしまったり、猫同士のじゃれ合いでうつってしまうこともあります。
また、環境中でも3週間ほど生存可能であるため、周囲の環境を介してうつってしまうこともあります。
人間にも一時的に寄生してかゆみを引き起こすことがあるため、注意が必要です。
ミミヒゼンダニは人間に寄生しても繁殖できないため、新たに寄生するダニがいなければ、次第に症状は収まります。
ミミヒゼンダニ症の症状の特徴は強いかゆみです。
強いかゆみが続くと、耳をしきりに引っ掻いたり、頭を激しく振ることで
といった耳の症状を引き起こします。
時には耳を引っ掻きすぎて、耳の周辺が傷だらけになってしまうこともあります。
さらにミミヒゼンダニが排泄した糞などにより黒い乾いた耳垢が生じることも多いです。
ミミヒゼンダニが原因の耳垢は臭いが強く、量が多いため、飼い主様が気づかれることも多いですね。
ミミヒゼンダニ症を放置してしまうと以下のような合併症の危険性があります。
内耳炎とは耳の奥の神経の炎症です。
耳の炎症が重症化すると外耳道の炎症にとどまらず、耳のさらに奥の内耳に炎症が及ぶことがあります。
内耳には平衡感覚を感じとる三半規管や身体のバランスや傾きを感じとる前庭が機能し、身体の姿勢を保つ役割があります。
そのため、内耳の炎症によって
といった神経症状が生じることが多いです。
耳血腫とは耳の皮膚の下に血液が溜まる状態です。
耳のかゆみが原因で頭を強く振ることで耳の血管から出血し、血液が溜まって腫れてしまいます。
液体が溜まっているため、触ると柔らかいことが多いです。
そのまま放置してしまうと耳の形が変形し、痛みが生じることもあります。
耳の形に違和感を感じたら早めに動物病院を受診しましょう。

ミミヒゼンダニ症には原因となるミミヒゼンダニを取り除くことで治療を行います。
具体的な方法はミミヒゼンダニの駆虫と耳の洗浄です。
駆虫するだけではミミヒゼンダニの死骸や糞が残ってしまうため、しっかり洗浄することも大切です。
ミミヒゼンダニの駆虫には背中に滴下するタイプの駆虫薬を用いることが多いです。
猫の背中に滴下するだけで全身の駆虫を行うことができます。
投薬や注射が苦手な猫でも比較的簡単に治療が可能ですね。
滴下後、数週間から1ヶ月ほどで治癒することが期待できます。
耳の洗浄では物理的にミミヒゼンダニの虫体や糞を取り除くことが可能です。
ただし、やり方によっては症状を悪化させてしまうこともあるため、必ず獣医師と相談して行いましょう。
耳を清潔にすることで臭いも改善できますね。
ミミヒゼンダニは感染前に予防することが非常に重要です。
ミミヒゼンダニの駆虫薬は予防的にも治療にも用いるため、ミミヒゼンダニに感染していない状態で駆虫薬を使用しても問題ありません。
月に1回の駆虫薬を使用することでほぼ100パーセント予防することができます。
また、室内飼育を徹底することもミミヒゼンダニの予防に効果があります。
ミミヒゼンダニは猫の耳の中で生活するダニであり、屋外で生活する猫同士で感染が成立することが多いです。
室内飼育に限定することでミミヒゼンダニと接触する機会を減らすことができます。

ミミヒゼンダニ症は重症化する前に早期に治療すること、さらに感染する前に予防することが重要です。
治療は駆虫薬や耳の洗浄で可能であり、特殊な器具も必要ありません。
耳のかゆみが重症化する前に早めに対処することでさらなる合併症を防ぐことができます。
当院ではミミヒゼンダニ症の治療を行っております。
猫の耳のかゆみが疑わしい場合はお早めに当院までご相談ください。
大阪府吹田市の動物病院
ESSE動物病院吹田