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高齢犬・猫は麻酔できる?持病がある場合の判断と備え|宝塚市のESSE動物病院|ESSE動物病院|吹田市(北千里駅)・箕面市・豊中市の動物病院

高齢犬・猫は麻酔できる?持病がある場合の判断と備え|宝塚市のESSE動物病院

「高齢だから、歯の治療や手術は難しいのかな」「心臓病や腎臓病があるけれど、麻酔をかけても大丈夫?」

愛犬・愛猫の治療を考えるとき、麻酔への不安を感じるのは自然なことです。大切な家族だからこそ、治療してあげたい気持ちと、体への負担が心配な気持ちの間で迷われる方もいらっしゃいます。

この記事でお伝えしたいこと

  • 高齢であることや持病があることだけで、麻酔ができないと決まるわけではありません。
  • 年齢に加え、現在の体調、病気の進行度、治療の必要性を確認して判断します。
  • 麻酔のリスクと、治療を見送った場合の痛みや不調の両方を考えることが大切です。

ただし、すべての犬・猫に麻酔を行えるわけではなく、リスクをゼロにすることもできません。

宝塚院の診察室で、モニターを使って飼い主様に説明する獣医師
不安や治療へのご希望も、麻酔を検討するうえで大切な情報です。

高齢犬・高齢猫は何歳まで麻酔ができる?

犬・猫の麻酔には、「何歳までなら大丈夫」という一律の年齢の線引きはありません。同じ年齢でも、体力や臓器の働き、抱えている病気は一頭一頭異なります。

年齢と「今の体の状態」を合わせて判断します

年齢は大切な情報です。高齢になると、心臓・腎臓・肝臓などの働きや薬への反応が変化し、麻酔のリスクに影響することがあります。一方で、「高齢だから」という理由だけでは、その子にとって麻酔が適切かどうかを判断できません。

診察と必要な検査を通して、全身状態と予定している処置を確認し、その子に合った計画を立てます。こうした個別の評価は、AAHAの麻酔前評価に関するガイドラインでも重視されています。

心臓病・腎臓病などの持病があっても麻酔はできる?

持病があっても麻酔を検討できる場合はありますが、病名だけでは判断できません。病気がどの程度進んでいるか、治療で落ち着いているか、現在どのような症状があるかが重要です。

麻酔を検討するときに確認すること

  • 心臓・腎臓・肝臓などの状態:これまでの病歴や検査結果を含めて確認します。
  • 呼吸や全身の状態:息苦しさ、貧血、脱水などがないかを調べます。
  • 飲んでいるお薬:薬の名前や量、サプリメントもお知らせください。
  • 処置の目的:何のための治療か、どのくらい急ぐ必要があるかを整理します。

心臓病のある子では病状や呼吸の様子、腎臓病のある子では腎機能や脱水の有無などを踏まえ、麻酔薬や点滴、管理方法を検討します。検査はすべての子に同じものを一律に行うのではなく、状態に合わせて選びます。

先に体調を整えたり、紹介を検討したりすることもあります

状態によっては、まず持病の治療を行う、処置を延期する、より高度な管理ができる施設への紹介を検討するなど、方針を調整します。麻酔を行わずにできるケアを相談することも、選択肢のひとつです。

麻酔のリスクと、治療を見送る影響の両方を考えましょう

例えば、歯周病で口が痛く、ごはんを食べにくそうにしているとき。「もう高齢だから仕方がない」と、ご家族だけで悩みを抱えていませんか。

麻酔にはリスクがあります。一方、治療を見送ることで痛みや食べづらさが続く場合もあります。「麻酔ができるか」だけでなく、「治療によって、この子の暮らしにどんな改善が期待できるか」を一緒に考えることが大切です。

  • 治療で改善を目指せる症状や苦痛は何か
  • 麻酔・処置に伴う負担はどの程度か
  • 治療を見送る場合に、どんなケアができるか

治療する場合も見送る場合も、ご家族が納得して選べるようにお話ししていきます。お口の痛みや歯周病については、宝塚院の歯科・口腔外科の診療案内もご覧ください。

麻酔前・麻酔中・麻酔後に大切なこと

麻酔管理は、お薬で眠っている間だけのものではありません。事前の準備から、処置中、目が覚めた後の回復までを通して考えます。

麻酔前:診察・検査と、ご家庭での様子を確認

診察に加え、必要に応じて血液検査や画像検査などを検討します。検査結果だけでなく、飼い主様が感じた日常の小さな変化も大切な手がかりです。

  • 以前より疲れやすい、活動量が減った
  • お水を飲む量や尿の量が変わった
  • 寝ているときの呼吸が気になる
  • 食欲や体重に変化がある

絶食・飲水・当日のお薬については、その子の状態に応じた指示をお伝えします。持病のお薬を自己判断で中止したり、絶食時間を長くしたりせず、事前にご確認ください。

麻酔中:心臓・血圧・呼吸・体温などを確認

麻酔中は、心臓の動き、血圧、呼吸、体温などを確認し、状態に応じてお薬や点滴などを調整します。機器の数値だけでなく、動物自身の様子も合わせて観察することが大切です。こうした監視の考え方は、ACVAAの麻酔・鎮静モニタリングガイドライン(2025年)にも示されています。

麻酔器と生体情報モニターを確認する動物病院スタッフ
麻酔中は、体の状態を確認しながら管理します。

麻酔後:目覚めと回復を見守る

処置が終わった後も、呼吸や体温、意識の戻り方、痛みの様子などを確認します。目が覚めたらすぐに管理が終わるわけではなく、十分に回復するまで見守ることが重要です。

痛みをできるだけ少なくする「疼痛管理」

麻酔で眠っていることと、痛みへの対策が十分であることは同じではありません。手術や処置の内容、持病に合わせて、痛み止めや局所麻酔などを検討します。

こうした痛みへの対応を「疼痛(とうつう)管理」といいます。眠っている間だけでなく、目が覚めた後もできるだけ穏やかに過ごせるように、負担を減らす方法を考えます。

当院の麻酔管理については、全身麻酔・手術管理の診療案内でもご紹介しています。

動物麻酔基礎技能認定医を取得しました

ESSE動物病院 宝塚の院長・清水美磨は、日本獣医麻酔外科学会認定「動物麻酔基礎技能認定医」を取得しました。

これは、獣医麻酔・疼痛管理の基礎的な知識と経験を持ち、学会の指針に準じた麻酔・疼痛管理を行う技能について認定する資格です。制度の詳細は、日本獣医麻酔外科学会の動物麻酔技能認定医制度をご確認ください。

資格取得をひとつの節目として、これからも知識を更新し、日々の診療を振り返りながら、その子に合った麻酔と痛みの管理を考えていきます。

宝塚院の獣医師・スタッフ紹介はこちら

高齢犬・猫の麻酔について、よくある質問

Q. 15歳の犬・猫でも麻酔はできますか?

15歳という年齢だけでは判断できません。現在の全身状態、持病の程度、処置の必要性を確認して検討します。高齢でも選択肢がある場合はありますが、診察前に麻酔が可能とお約束することはできません。

Q. 術前検査で異常がなければ、麻酔は絶対に安全ですか?

検査で大きな異常が見つからなくても、麻酔のリスクがなくなるわけではありません。検査はリスクを把握し、計画を立てるための情報です。麻酔中から回復期までの観察も欠かせません。

Q. 以前、麻酔は難しいと言われました。相談できますか?

ご相談いただけます。以前の判断には、そのときの体調や病状などを踏まえた理由があると思います。その後の経過や治療の必要性を確認し、改めて検討できることがないかを一緒に考えます。これまでの検査結果や診療内容が分かる資料をお持ちください。

Q. 相談するときには何を持参すればよいですか?

検査結果、お薬の名前や量が分かるもの、過去の麻酔・手術の記録があればお持ちください。食欲や飲水量、呼吸の様子など、気になる変化のメモや動画も参考になります。

宝塚で、高齢犬・猫や持病のある子の麻酔にお悩みの方へ

「治療してあげたいけれど、麻酔が心配」「今のこの子にできることを知りたい」。そんなお気持ちを、まずはお聞かせください。

ESSE動物病院 宝塚では、高齢の犬・猫や、心臓病などの持病のある子の治療についてご相談をお受けしています。すべての子に麻酔を行えるわけではありませんが、今の状態を確認することで、選べる方法が見つかるかもしれません。

大切なご家族が少しでも心地よく過ごせるように、一緒に考えていきましょう。

ESSE動物病院 宝塚
兵庫県宝塚市今里町24-11
電話:0797-80-8331

宝塚院の診療案内・アクセス・ご予約はこちら

本記事は一般的な情報です。麻酔の可否や検査・治療内容は、診察のうえで個別に判断します。

参考資料

 獣医師 福間 康洋
代表・専科獣医師
福間 康洋
記事監修
代表・専科獣医師 福間 康洋(フクマ ヤスヒロ)
  • 日本獣医腫瘍科認定医Ⅱ種(吹田市で1人、大阪府で30人[2023年4月時点])
  • 日本獣医腎泌尿器学会認定医
  • 獣医教育・先端技術研究所 腹部・心臓超音波研修 修了
  • 日本獣医皮膚科学会所属
  • 日本獣医がん学会所属
  • 日本獣医循環器学会所属
  • 日本獣医腎泌尿器学会所属
  • 日本獣医救急集中治療学会所属
  • 日本小動物歯科研究会所属
  • 日本獣医麻酔外科学会
  • 2015年:鳥取大学獣医学科卒業
  • 2018年:犬とねこの皮膚科 研修生
  • 2018~19年:ネオベッツVRセンター 研修生(内6ヶ月間)
  • 2021年:ESSE動物病院 開院
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